白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

責任の生成―中動態と当事者研究

 

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出版社内容情報

内容:
わたしたちが<責任あるもの>になるとき――『暇と退屈の倫理学』以降、お互いの研究への深い共鳴と応答、そしてそこから発展する複数の思考を感受し合いながら続けられた約10年間にわたる共同研究は、堕落した「責任」の概念/イメージを抜本的に問い直し、その先の、わたしたちが獲得すべき「日常」へと架橋する。この時代そのものに向けられた議論のすべて、満を持して刊行。

まえがき/おわりに より:
――――われわれは二つの研究が共鳴していること、またその共鳴が自分たちの中で複数の考えに発展しつつあることを感じ取っていた。しかし、人はみずからが考えていることをすべて意識できるわけではない。だからわれわれは二人の間という一つの場所でそれを言葉にしていく作業を必要としたのである。
――――『中動態の世界』の副タイトルには、意志のほかにもうひとつ、重要な概念があった。それは「責任」である。そして、本書における最大の収穫の一つは、この「責任」の概念を中動態的に捉えなおすことができた点にあると思う。

内容説明

わたしたちが“責任あるもの”になるとき―『暇と退屈の倫理学』以降、お互いの研究への深い共鳴と応答、そしてそこから発展する複数の思考を感受し合いながら続けられた約10年間にわたる共同研究は、堕落した「責任」の概念/イメージを抜本的に問い直し、その先の、わたしたちが獲得すべき「日常」へと架橋する。この時代そのものに向けられた議論のすべて、満を持して刊行。

目次

序章 「中動態」と「当事者研究」(「当事者研究」に先立つもの;「医学モデル」から「社会モデル」へ―パラダイムチェンジの背景 ほか)
第1章 「意志」と「責任」の発生(使い勝手の悪い日常言語;『中動態の世界』と当事者研究 ほか)
第2章 中動態と「主体」の生成(意志とは切断である;意思決定支援と欲望形成支援 ほか)
第3章 自己感・他者・社会(自己を維持するにはコナトゥスに逆らわねばならない;コナトゥスと退屈しのぎ ほか)
第4章 中動態と「責任」(「意志」と当事者研究;「使う」という哲学 ほか)

著者等紹介

國分功一郎[コクブンコウイチロウ]
1974年千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科准教授。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)

熊谷晋一郎[クマガヤシンイチロウ]
1977年山口県生まれ。東京大学先端科学技術研究センター准教授、小児科医。新生児仮死の後遺症で脳性麻痺に。以後車いす生活となる。東京大学医学部医学学科卒業後、千葉西病院小児科、埼玉医科大学小児心臓科での勤務、東京大学大学院医学系研究科博士課程での研究生活を経て、現職。専門は小児科学、当事者研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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