先住民族に対する抑圧/権利保護政策をめぐる本格的な実証研究2―先住民族とマジョリティの共生をめざして。北欧サーミが復権運動を通して独自の議会やメディア、教育などの機関・機構を成立させていた(第1巻)一方、アイヌは差別の残存やそれに伴う経済問題など多くの困難を抱えたままでいた。しかし近年はアイヌ文化を称揚する動きの高まりや、和人(アイヌ以外の日本人)との混血などによって、若年アイヌたちの被差別経験は減少している。本書はこうした周辺社会の変化からアイヌ・アイデンティティの世代差や和人地域住民との交流関係を分析し、現代アイヌの生活実態や意識、彼らを取り巻く社会環境を詳述する。第1巻と併読することで、先住民族とマジョリティの共生には何が必要か、その多くの示唆に気づくだろう。
┣■詳細な「アンケート調査」がひときわ目に付き手に取ってみた次第です。実際に差別が存在したことを地元の方から聞いた事があります。こうして資料として遺すのは大事なことです。。。