白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

もっと知りたい歌川広重 生涯と作品

 

もっと知りたい歌川広重―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

もっと知りたい歌川広重―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

 

www.tokyo-bijutsu.co.jp

 

■「東海道五拾三次」であまりにも有名な広重のイメージは、古くて懐かしい江戸情緒あふれた風景画の巨匠ではないだろうか。広重は30歳半ばまでは不遇であったが、錦絵では新しいジャンルであった名所絵で一躍人気を博す。
■広重の描く風景画には洋風表現や伝統的な円山四条派の描法を修めるなど、苦心の末に確立した独自の絵画表現がある。本書では伝統と革新の融合をめざし、近代を先取りすると共に、広重のもつ日本的雪月花の余情を重んじた詩のような絵画世界の魅力も探り、改めて広重の素晴らしさに迫った。


目 次
序章 幕臣安藤家の嫡子として誕生

第1章 広重デビュー、忍耐のとき─広重を育んだ師、歌川豊広の画風
猫背形美人画の第一人者、歌川国貞

第2章 風景画で大輪の花を咲かせる
街道物ヒットの秘密
狩野派に触れる ─広重を取り巻く環境─
人気爆発! 二十数種類も出版された東海道
ベロ藍の流行 ─浮世絵界の「青の時代」─
透視図法を取り入れた破綻のない描写
海外で発見された幻の写生帳
版本に表明した広重の作画理念
切手コレクションの名品「つきに雁」
花鳥画にみる個性 ─色重と北斎

第3章 旺盛な活動、人気絶頂のとき
名所絵師広重の往時の評判
見世物で消費された広重の絵「行燈絵」
広重はどこまで旅をしたのか
写生画法の吸収 ─円山四条派の学習─

第4章 いまだ見ぬ景色をもとめて
総論 広重の芸術

美術館ガイド 広重作品を専門に収蔵・展示する美術館
主要参考文献
作品索引

 

f:id:jnsk_jojo:20180219001718j:plain