出版社内容情報
現代の歴史学において、人・もの・カネ・情報・技術などの動きや交流を切り口として世界史をみるという視点が、もはや主流になりつつあるといっても過言ではない。本書は、「馬」に始まり「ウラニウム」に至るまで、古代から現代にわたって世界史を動かした17の「もの」を取り上げ、それらがいかに世界を結び、どのような影響を及ぼしたかを考察することで、重層的な世界史像を描き出す。
内容説明
現代の歴史学において、人・もの・カネ・情報・技術などの動きや交流を切り口として世界史をみるという視点が、もはや主流になりつつあるといっても過言ではない。本書は、「馬」に始まり「ウラニウム」に至るまで、古代から現代にわたって世界史を動かした一七の「もの」を取り上げ、それらがいかに世界を結び、どのような影響を及ぼしたかを考察することで、重層的な世界史像を描き出す。
目次
序章 ものがつなぐ世界史
第Ⅰ部 工業化以前の世界をつないだ「もの」
第1章 馬 ―飼育技術のはじまりとその多様化
第2章 帆船 ―前近代のインド洋を往還した船を中心に
第3章 陶磁器 ―陶磁貿易からの海上交流史
第4章 貨幣 ―東アジア貨幣史を中心に
第5章 生薬 ―生薬をめぐる文化と現代の創薬への道
第6章 火薬原料 ―硫黄流通からみた11~16世紀のユーラシア
第7章 スズ―コーンウォール半島からみた技術・文化の歴史地平
第8章 ジャガイモ ―アンデスから世界へ
第9章 毛皮 ―北米交易圏をめぐる二つの歴史層第Ⅱ部 近現代世界を動かした「もの」
第10章 石炭と鉄 ―工業化社会の基礎をつくる
第11章 硬質繊維 ―世界史・地域史・国史・地方史のなかのマニラ麻
第12章 大豆 ―成長し変容する世界の市場
第13章 石油 ―近代技術文明を育んだ歴史
第14章 天然ゴム ―東南アジアのプランテーション近代史
第15章 半導体 ―現代生活に不可欠な存在
第16章 ウラニウム ―現代史における「原子力性」
著者等紹介
桃木至朗[モモキシロウ]
1955年生まれ。1984年京都大学大学院文学研究科東洋史専攻博士課程中退。2009年博士(文学)(広島大学)。現在、大阪大学大学院文学研究科教授中島秀人[ナカジマヒデト]
1956年生まれ。1985年東京大学大学院理学系研究科科学史科学基礎論専攻博士課程修了。1995年学術博士(東京大学)。現在、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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