内容説明
いま見ている古いやきものは、二一世紀に生きているという意味で現代陶磁である。日本人ほど、古いやきものを現代に生かし使うことが好きな人々はほかにいないのではなかろうか。しかも、現代の陶芸作家達は、いまだに新たな息吹きを古いやきものから得ようとしている。古陶磁から現代陶芸へと続く、日本人の求めてきたやきものとはいかなるものであろうか。目次
日本やきもの史
中国陶から現代日本のやきものへ(青磁、宋・元の美学への共振;貴族が育てた白磁 ほか)
日本のやきもの(須恵器―エキゾチックなやきもの;自然釉陶―その系譜と現代 ほか)
二〇世紀のやきもの(柳宗悦提唱の民芸と現代陶芸;北大路魯山人―潤色旺盛な文人陶工 ほか)
これからのやきものの見方(知識を得て知識を忘れ、体験を積んで体験を忘れること;精神を共振させる東洋陶芸の出現 ほか)著者等紹介
矢部良明[ヤベヨシアキ]
1943年、神奈川県に生まれる。東北大学文学部美術史科修了。郡山市立美術館館長、前東京国立博物館工芸課長
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