内容説明
存在すら知られなかった雑誌『月刊毎日』が発見された。検閲のゆるい占領下北京だからこそ見逃がされた小説や批評は、意外なほど冷静に現実を直視する文化人の姿を映し出す。戦後GHQの検閲の実態や、女優・原節子の貴重なエッセーも掲載。附・『月刊毎日』『国際女性』『新生活』総目次。
目次
序章 言論統制と紙不足の実態(戦前の言論統制;占領期におけるGHQの検閲 ほか)
第1章 幻の外地日本語雑誌『月刊毎日』(『月刊毎日』発見の経緯;一九四四年の北京における出版物の取締り ほか)
第2章 『国際女性』と谷崎潤一郎(『国際女性』の創刊;“京都”と“女性” ほか)
第3章 雑誌『新生活』とGHQの検閲(『新生活』とはいかなる雑誌か?;主要記事の紹介 ほか)
第4章 原節子「手帖抄」を読む―雑誌『想苑』(『想苑』について;原節子「手帖抄」を読む ほか)
補助資料
著者等紹介
石川巧[イシカワタクミ]
1963年、秋田県生まれ。山口大学専任講師、九州大学大学院助教授を経て、立教大学教授。専攻は日本近代文学・文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。