白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

色鍋島から薄墨へ 人間国宝 十三代 今泉今右衛門 展

 

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色鍋島は江戸時代(17~19世紀)に鍋島藩窯(佐賀藩)が生み出した華麗な高級磁器で、将軍家への献上をはじめ、幕閣・公家・諸大名への贈答品に用いられました。ここでは生産と流通が藩の厳格な管理下におかれ、色絵磁器の技と美が極致まで追求されました。

今日この伝統を一貫して伝えているのは、御用赤絵師であった今泉今右衛門家です。その工芸技術は重要無形文化財「色鍋島」の保持団体として色鍋島今右衛門技術保存会に受け継がれています。一方、十三代と十四代(当代)の今右衛門は伝統的な技術を継承しつつ 革新的な試みに挑戦し、現代の造形美を追求しています。その芸術性は高く評価され、十三代は平成元年(1989)、当代は平成26年(2014)に重要無形文化財「色絵磁器」の保持者(人間国宝)の認定を受けました。

本展は、当代今右衛門の最新作からはじまり、明治以降に伝統を継承した十代から十三代の作品、江戸時代の鍋島藩窯の精品へとさかのぼり、色鍋島370年の歴史を約180点の作品で紹介するものです。

 

 

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