┣■今年2016年秋に新刊の棚で10巻を見掛けて同シリーズの存在を知りました。すかさずコンプリートしようと決意した次第。(笑) 『民衆史』=『民俗』はこれまで長い月日を経て人々が培ってきたリアル話の集大成でもあるわけで、非常に興味がソソられます。例えれば【家政婦は見た!=市原悦子版】みたいなものです。(^^ゞ 昨今「レガシー=遺産」作りブームですが、本シリーズは異議無く遺されることでしょう!
┣■歴代の郷土史家・歴史学者・民俗学者の執筆から、各テーマに沿って選び抜かれた作品が掲載されております。上下二段落に分けるなどその分量たるや600頁*2に相当するものです。厚手の本でもあり、正直読みにくい部分もあるのですが、超一級品の史料集と考えれば由とすべきでしょう。第二部『マタギ』の項では大正時代に書かれたマタギ民俗史が現代仮名に訳されずに掲載されており、ちょっと面食らいましたけど(苦笑)、下手な加工をしていない証拠でもあり、読み手のコチラが勉学に努めればいいだけの話かと。(^^ゞ
┗■私は宮本常一氏の著書を割と多く収集しているのですが、他にも多くの記述家がいることを知り、嬉しくなりました。現代社会はパソコン機材・インターネット環境を通じて、誰しも伝える術を得ましたが、その中身が大切であることを改めて身に染みました。いつの日か、私も何かしらのレガシーを遺してこの世を去りたいものです。ハイ。