白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

来るべき民主主義―小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題

※紙媒体と電子書籍Kindle版があります。ご購入される際には十分ご注意下さい。

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内容説明

二〇一三年五月、東京都初の住民直接請求による住民投票が、小平市で行われた。結果は投票率が五〇%に達しなかったため不成立。半世紀も前に作られた道路計画を見直してほしいという住民の声が、行政に届かない。こんな社会がなぜ「民主主義」と呼ばれるのか?そこには、近代政治哲学の単純にして重大な欠陥がひそんでいた―。「この問題に応えられなければ、自分がやっている学問は嘘だ」と住民運動に飛び込んだ哲学者が、実践と深い思索をとおして描き出す、新しい社会の構想。

目次

第1章 小平市都道328号線問題と住民投票(住民が行き交い憩う大きな雑木林;説明会での頭を殴られたような体験 ほか)
第2章 住民参加の可能性と課題(住民参加に対する行政の強烈な拒絶反応;反対を突きつけない住民運動 ほか)
第3章 主権と立法権の問題―小平市都道328号線問題から近代政治哲学へ(住民どころか、議会も介在しない道路計画;政治を突き詰めれば「敵か友か」 ほか)
第4章 民主主義と制度―いくつかの提案(根本から変えることの問題点;「制度が多いほど、人は自由になる」 ほか)
第5章 来るべき民主主義―ジャック・デリダの言葉(「民主的でない」ことと「民主主義がない」こと;「実感」から離れてはいけない ほか)

著者等紹介

國分功一郎[コクブンコウイチロウ]
1974年、千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。高崎経済大学経済学部准教授。専攻は哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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