白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

週刊金曜日 2016年 1/8 号 「独裁」と「民主主義」

 

週刊金曜日 2016年 1/8 号 [雑誌]

週刊金曜日 2016年 1/8 号 [雑誌]

 

┣■『「独裁」と「民主主義」』と題して仲正昌樹氏が【ナチス】を例に挙げて「政治思想史における“独裁”とは何か」を説明してくれています。戦後日本に『三権分立』が成立していなかったことは近年明らかにされつつありますが、とても情けない話です。戦後70年間カゴの中だったわけです。それを現政権は「取り戻す!」と語っているとも言われておりますが、明治政権樹立の影に欧米の思惑があったことを思い・調べ直して下さい。私の目には再び都合良く操られてしまうように映ってしまうんですよね。

┣■『ビルの屋上を耕す』という見開き1頁デカデカと掲載された【白鶴】銀座ビルの写真がひときわ目に付きます。いわゆる昔小学校などでよく見られた『コンクリート水田』なのですが、稲刈りに着飾った和服姿で参加する光景が異様に映ります。彼女らに稲作の何が分かっているのだろう? 農業の後継者問題が切羽詰まる中、こんなお遊びは止めてもらいたい。この屋上では虫が付かないように農薬がバラ撒かれ、銀座の街並みを歩く人々に知らぬ間に振りかけられていたはず。日本国民は本当に情けなくなってしまったと感じます。

┗■『生活困窮者を地域で支える。一時宿泊所やフードバンク』という見出しでNPO法人の方が語っておりますが、これもどうなのだろう。NPO法人が単独で解決できる問題ではないはす。2008年『リーマン・ショック』の際に自動車メーカーを中心に契約社員が大量に解雇され、日比谷公園に集結した。その時に救済したNPO法人首相官邸に呼ばれて現状を強く訴えたはず。しかし2015年の段階でこの有り様。“アラブの春”ならぬ“日本の春”的な運動を起こした方が賢明だと思う。でもやぱりアラブ社会同様に何も変わらないのでしょうか?(悲) 

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