出版社内容情報
いま文学入門とは何か.そして「触れると手が切れてしまうような」この名著をどう読むか.フェミニズムなど現在の諸動向も広い視野の下に収めて,「文学」そのものを,また「文学」にかかわる諸問題を細心かつ大胆に論じる.
内容説明
「触れると手が切れてしまうような」名著を『文学部唯野教授』のモデルと目されたこの訳者はどう読むか。フェミニズム・ジェンダー批評など、この訳書刊行後十年の動向をも広い視野の下に収め、いま文学にかかわる諸問題を切り出して、細心かつ大胆に論じる。その論のはしばしに、ユーモア溢れる名講義。
目次
第1講 メニッポス的風刺の誘惑
第2講 閉ざされた窓
第3講 文学の誕生、作者の誕生
第4講 読者の運命
第5講 ありえない遭遇
第6講 中心と周辺の消滅
第7講 無意識の発見
第8講 主体の分裂、他者への語りかけ
第9講 フェミニズムからの呼びかけ