内容説明
作家・松本清張は、かつて古代ペルシアと日本をつなぐ“火の路”=ゾロアスターの回路に新たな古代史像を見出した。そして、1985年、ヨーロッパに散在するドルメンやメンヒル、そして、ストーンヘンジなどの巨石記念物と幻の巨石聖徒ケルトの文化をたどる旅に出た。―スコットランド北端の島から南仏カルナックに到る苛烈な取材の日々が続いた。やがて、鋭い視線の先に、新たなドキュメント・ノベルの着想を得る。とどまることのない、旺盛な好奇心に満ちた巨匠の素顔を追う。
目次
1 ケルト文明の起源を求めて―スコットランド・シェトランド島とオークニイ島
2 カントリー・サイドをゆく―中部イングランドの旅
3 ストーンヘンジと巨石墓―イギリス南部の環状列石
4 カルナックの列石群と南仏の巨石墓―フランスの巨石記念物
5 ドキュメント・ノベルの旅―ボヘミアから南仏へ
ケルト、巨石聖徒を追う旅(松本清張)
スコットランド―巨石文明の旅・会話篇(佐原真)