内容説明
本書は、出土文字資料のもつ多様な意義を、専門外の読者にもわかりやすく紹介しようとするものである。二十世紀に発見された資料を中心に、殷から唐までの十件を選び、時代順に配列した。
目次
古代“殷”王朝は実在した―甲骨文
殷周革命の証人―西周金文・利〓
孔子が予言したお家騒動の顛末―侯馬盟書
修正を迫られる儒教史の通説―郭店楚簡・上海博物館蔵戦国楚竹書
始皇帝時代の法律マニュアル―睡虎地秦墓竹簡
よみがえる漢代学術の世界―馬王堆漢墓帛書
失われた『孫子』の発見―銀雀山漢墓竹簡
三国志の時代に芽生えた楷書の肉声―走馬楼三国呉簡
書聖“王義之”の書の真相をもとめて―楼蘭出土文書
唐代人が手習いした王義之の実態―吐魯番出土文書