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内容説明
『武士の家計簿』から九年、歴史家・磯田道史が発見した素晴らしき人々。穀田屋十三郎、中根東里、大田垣蓮月。江戸時代を生きた三人の傑作評伝。
目次
穀田屋十三郎
中根東里
大田垣蓮月
著者等紹介
磯田道史[イソダミチフミ]
1970年、岡山市生まれ。2002年、慶應義塾大学文学研究科博士課程修了。博士(史学)。現在、静岡文化芸術大学准教授。研究の知見を活かし、歴史上の人物を生き生きと描きつづけている。次の震災に備えて、浜松市に移住し、大津波を記録した古文書を渉猟している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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出版社内容情報
郷里を救った穀田屋十三郎、儒学者中根東里、歌人大田垣蓮月。江戸時代を生きた三人の評伝を通して、日本人の「無私の精神」を描く。『武士の家計簿』で知られる歴史家・磯田道史が書いた江戸時代を生きた3人の人物の評伝。仙台藩吉岡宿の困窮を救うために武士にお金を貸して利子を得る事業を実現させた穀田屋十三郎、ひたすらに書を読み、自ら掴んだ儒学の核心を説いて、庶民の心を震わせた中根東里、幕末の歌人にして、「蓮月焼」を創始した尼僧・大田垣蓮月。有名ではないが、いずれの人物も江戸時代の常識や因習を疑い、ときにはそれと闘い、周囲に流されず、己の信ずる道を突き進むことで、何事かをなした。空気に流され、長いものに巻かれるのが日本人だとすれば、3人は「例外的」日本人である。しかし、磯田道史は3人の人生にこそ日本人がもっとも強く、美しくなるときに発揮する精髄を見出した。それは、己を捨て、他人のために何かをなしたい、とひたむきに思う無私の精神である。評伝にとどまらない、清新な日本人論が登場した。