内容説明
柳宗悦の『工芸の道』に感銘し“用の美”の追求に生涯をかけた芹沢〓(けい)介。「型絵染」で重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定を受け、パリ・国立グランパレでの大個展により国際的にも高い評価を得、染色作家の第一人者として活躍した88年。また、装幀、ガラス絵、蔵書票、燐票(マッチのラベル)、照明、建築にも大きな足跡を残しデザイナーとしても異才を放つ。生誕110年を記念し、ここに創作の軌跡のすべてを辿り、芹沢〓(けい)介の“用の美”の世界を未来につなげる感動の作品集として刊行。
目次
芹沢銈介について―少年時代から戦後まで
図版染色家芹沢銈介の誕生―1920年代から1944年まで
限りなき創造への挑戦―1945年から1965年まで
円熟期を迎えて―1966年から1984年
もうひとつの創造―芹沢コレクションから
型絵染技法について
戦前の民芸運動と芹沢銈介―柳宗悦との関係を中心に
芹沢と建築―大原美術館工芸館を中心に
芹沢工房が遺したもの