「朝鮮人街道」をゆく―彦根東高校新聞部による消えた道探し (淡海文庫)
- 作者: 門脇正人
- 出版社/メーカー: サンライズ印刷出版部
- 発売日: 1996/01/01
- メディア: 単行本
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内容紹介
江戸時代、朝鮮通信使がたどった近江の約40kmの道を「朝鮮人街道」と呼ぶ。街道の起点は中山道野洲市小篠原、ここから近江八幡市の八幡山城下、安土城下、彦根城下を通り、佐和山城の切り通しを越えて中山道鳥居本宿へ合流する。道路拡張、新道などで変わりゆく道を現地調査を行い、聞き取りを重ね、彦根東高校新聞部が克明に調べたかつての道筋。
部員を指導した著者は明治時代の地図との照合も重ね、昭和半ばには誤って伝えられていたことなども、本書によって訂正した。
今回新装版として、補遺を加えた発刊。目次
第1章 朝鮮通信使の道
第2章 「朝鮮人街道」をゆく
第3章 通信使の記録から見た近江
第4章 通信外交史の歴史
第5章 近くて近い国
第6章 再び能登川へ
- 著者プロフィール
門脇 正人(カドワキ マサト)
1943年滋賀県愛知川町に生まれる。2歳の時、小児麻痺にかかる。
滋賀県立愛知高校、京都大学理学部数学科を卒業。参考書を作っている新学社(京都)を経て、滋賀県立彦根東高等学校教諭。
1978年から新聞部顧問となり、足でかせぐ新聞づくりを指導。全国新聞コンクールで文部大臣賞、朝日新聞社賞、全国新聞コンテストで最優秀賞など多数を受賞。県高校新聞コンテストでは最優秀賞を15年連続で受賞した。
滋賀県高等学校新聞研究会83.84年度事務局長。全国高等学校新聞教育研究会理事などを歴任、1992年「新聞教育賞」受賞。
執筆した数学の参考書・問題集(文英堂)は多数にのぼる。
県立高等学校退職後、滋賀県立安土考古博物館等を経て現在愛荘町立歴史文化博物館顧問。
担当から一言
1995年に初版が出てから23年。朝鮮人街道そのものについての変更はないが、沿道は変わったところも多い。しかし、当時彦根東高校新聞部が聞き取りにより、正しい道を調べたのだから、当時のイラストマップや内容はそのままとすることにした。
┣■一部の「嫌韓」の影響が大きくなりすぎて、とかくこの手の話はタブー視される傾向が強まる中、新装出版されたことは喜ばしい限り。私は【朝鮮】云々よりも消えゆく「古道」に興味があります。山道にしても切り拓いて作ったわけで、最近ですと【戸隠神社】の古道で途中迷った思い出がありますね、秋口で草が生い茂っていて。(苦笑) カサカサっと草むらから野生動物の気配を感じ、視界に入る木に貼り付けられていた注意書きには「熊出没」の文字・写真付き。いや~アレにはちょっとビビりました。(^o^;) その後怖くて草がより生い茂っていた池の周りは周回を躊躇しましたからね。
┗■人口が減り、過疎化していく市町村。人の道からまた獣たちへの道へと変わっていく。所詮我々人間など、その程度の勢力しかないのかもしれません。「繁栄」方法を誤ってしまった感のある我が日本。これから立て直していくことができるのでしょうか・・・ ? 栄養失調のような若者がとかく増えてしまって、期待できるのか、オイ。(^_^;) 草刈り一つ満足にできねぇだろう、そんな身体じゃ。