内容紹介
本書は、2003年に刊行し、最もわかりやすくバランスがとれた解説の行動経済学のテキストとして定評があった単行本を文庫化したものです。行動経済学者であるダニエル・カーネマンやロバート・シラーがノーベル経済学賞を受賞したこともあり、行動経済学は、経済学の中でもっともホットなテーマといわれています。
行動経済学では、人間を合理的で利己的な存在ではなく、感情に流されたり、間違えたり、他人の利益を優先したりする「普通の人間」と考えます。心理学の発想を経済分析に持ち込むことで、失敗や先延ばしなど人々の不合理な行動の理由や、バブル発生の原因などを分析し、成果をあげてきました。
本書では、くじ引きやゲームを使ったユニークな実験や、投資やマクロ経済を対象にした様々な分析などを紹介。行動経済学が、ミクロ経済学や、意思決定論、統計学、ファイナンスなどと、どのように関連するかまで理解できます。内容(「BOOK」データベースより)
最もわかりやすい名テキストを文庫化。心理学が拓く経済学のフロンティア。「ものぐさ」「思い込み」「お人好し」―不合理な面をもつ「普通の人間」を前提とした新たなアプローチで経済・社会・人間行動を読み解く。
著者について
多田 洋介(ただ・ようすけ)
内閣府経済社会総合研究所勤務
1973年生まれ。96年東京大学経済学部卒業、経済企画庁(現内閣府)入庁。
ハーバード大学大学院修士。
訳書に、キャロル・グラハム著『幸福の経済学』
┣■下の目次は図書館から借りた単行本からです。