┣■分かりやすい本ですね。掲載資料が実に豊富で、またその特徴に一つに「フローチャート」が多数用いられています。学校での黒板授業、または会社でのホワイトボード会議に参加しているような、「プレゼンテーション感」溢れる内容となっております。(笑)
┣■私には聞き覚えのない作者だったのですが、母国フランスでは『レギュラシオン理論』なる大家として著名な方だそうです。その理論は『経済学』というよりも『調整』を主とした学問のようで、つまるところ『政治学』を加味したものでした。
「レギュラシオン理論」とはなにか:Internet Zone
┣■「・・・ だから不平等!」といった解説が図式を用いてなされているわけですが、今のミクロ染みた世界政治ばかり続いていると、こうしたマクロな政治・経済思想は見聞していて、とても心地よくなりました。政治家のプロフィールには必ず同調する「経済学者」を明記させるべきだと思いました。【政党】よりも有効打となりそうです。(笑)
┗■第5章【日本】は本書のために新たに付け加えられたようですが、『少子高齢化問題』には『女性人口の活用』を説き、「教育」「子供」「介護」に手厚い社会保障が必要だと訴えていました。「その実現のためには・・・ 」という肝心な点での具体策は相変わらずなされていないわけですが(苦笑)、これだと「個」を重視した社会体制にしないといけません。これまでは「世帯」親族という手厚い保障・絆の社会が築かれていたわけです。それが崩壊しているのだと。だから「個」単位で換算した『租税』が課されるべきだとまで提言すべきでしょうね。でなければ『バラマキ政策』(助成金)ばかりで「所得格差」は益々広がっていくでしょうから。「個」としてみれば『相続税』など残せば没収できるわけです。 これだけでも消費が広がると思いませんか?(大笑) 但しその実現のためには「人口規模」がちょっと多すぎるのかもしれません・・・ 。