白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

「日本スゴイ」のディストピア 戦時下自画自賛の系譜

 

「日本スゴイ」のディストピア: 戦時下自画自賛の系譜

「日本スゴイ」のディストピア: 戦時下自画自賛の系譜

 

┣■書評と表紙から勝手に「戦時下のポスター」が数多く掲載されているのかなと思ってしまい、手に取って面食らってしまった次第です。(苦笑) まあ目次からして非常に「読本」っぽい作りがされておりますが(笑)、「戦時下の書籍」が多数レビューされており、古書・DB派としてはなかなかソソるものがありました。目的箇所が引きやすいといったメリットもありますね。

┣■現政権・安倍家によって、かなり『保守』が意識される時代になりましたが(安倍家は純粋な保守派ではないと思う・・・ )、『維新』という掛け声の下で「国民をマインドコントロールしていった」様が、これら残された書籍からも容易に推測できます。当時は書物が非常に高いステータスであり、またラジオの普及によって加速度的に洗脳することができました。今で言うならばインターネット(メール・動画)であり、SNSとなります。あの当時よりも怖いのは「国民が自身で情報を権力者に提供してしまっている」点ですね。「情報を制する・有する利」はTVゲームなど管理・統括する側を経験した者ならばよく分かるはずです。。。

┣■画家が戦時下で描いた戦争を讃美する絵画に対し、後に大いに後悔する弁を見聞したことがありますが、作家もそうでしょうか? 紙幣を握らせられて書いた者もいたでしょう。現代にも言えることですが、人の意見は鵜呑みにせず後に精査する癖を身に付けることが大事だと私は思います。

┗■【競馬】関連で戦時下の古い書籍目当てに【神田・古本街】を彷徨い歩いた覚えがありますが、本書で紹介されたこれらの書籍はどれくらい残っていて、またおいくらするのか気になります。(笑) 【国会図書館】に行けば必ず目にすることができると思われますが、実物ではなくてフィルム化されていると思われます。皆、電子化されていってしまうんでしょうかね。あのガサガサした触り心地と紙の匂いは人の脳をかなり高揚させると思うんですけどね。(大笑)

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