白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

南米「棄民」政策の実像

 

南米「棄民」政策の実像 (岩波現代全書)

南米「棄民」政策の実像 (岩波現代全書)

 

┣■ここ数年TVで大流行の「海外の辺境の地で住んでいる日本人」ですが、その中でよく過去の紹介をされる時に聞かれるのが、当時の【日本政府】が推し進めた『移民政策』。ブラジル移民らのジャングル開拓などは既に有名な話ですが、その実態を本当に丹念に調べ上げられており、その力作・労力をまずは讃えたいと思います。欲しかった・知りたかったんですよ、この『移民政策』を上手く取りまとめられたものが !! (嬉)

┣■目次では分かりづらいですが、南米の移住先での出来事/歴史が各国・時系列で・国内事情も絡めて綴られております。壮大なドラマが展開されています! 私は明治以降の【政府】をよく思っていない輩の一人なのですが(戦下手じゃん>【長州】)、タイトルに『棄民』とも掲げているように、本当に酷い・自分達に都合の良い政策だったことを痛感させられますね。こうした失策は闇に葬られておりますから、日本でも。皆さんもよく覚えておいた方が良いですよ!

┣■これが「過去の過ち」であるのかどうか、ちょっと考えてみて欲しい。私には現政権による「雇用促進」「女性の社会進出」も【政府】にとって都合の良い政策としか思えず、「雇用されることの幸せ=移民政策・楽園」と、どうしてもダブって映ります。それは確かですか? 「安い賃金」で済ませられると本当は考えていませんか? あなた方の親族の中にも同じように「非正規社員」ですか? 調べりゃ簡単に分かることです。

┗■不当な労働を強いられて・ブラック企業が黙認されて、心身共に壊れてしまっては元も子もありません。己の人生観を見つめ直し、多少のリスクは承知の上で、貯蓄を頼りに現在無職な私のような人間も実在します。(苦笑) 先達者から学ぶのは、こうしたリスクをよく考える・安易に人の言うことを信じない!ってことでもあると私は思うのです。*この項、お終い*

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