内容説明
狩野芳崖と岡倉覚三との運命的な出遇いが悲母観音を生み、九鬼初子の真摯な心が、受胎観音創作への想いを募らせた。日本美術を護ったのは誰か。文部官僚の苦悩、フェノロサ伝説の真相など、近代美術史の常識を根底から覆す労作。
目次
第1章 伝統が育んだ異端児(長府藩御用絵師の息子;江戸木挽町画所 ほか)
第2章 乱世に絵筆を捨てず(三種類の山水画;雪舟に挑戦 ほか)
第3章 覚三、芳崖に出遇う(藝術に魅入られた英語少年;芳崖、上京す ほか)
第4章 日本画の可能性(初子という女性;自然は動いている ほか)
著者等紹介
中村愿[ナカムラスナオ]
1947年、福岡県京都郡豊津町に生まれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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