内容紹介
〈茶の湯に出会う前とあとの漆のかたち〉〈新進気鋭の筆者による"新しい" 茶道教養講座」全16巻。第12回配本〉
接着、補修、保護、加飾など多岐にわたる用途をもつ漆は、塗料として食膳を補強し、調度品に艶と輝きを加えてきました。
日本では九千年前から、人々の生活と儀礼に密着した漆文化が歴史の底に滔々と流れ、千年ほど前に茶文化が流れ込むと、やがて歴史の主要な部分に作用する大河にまで成長しました。本書では新参ともいえる茶道具としての漆工品に注目し、唐物と和物、「天目台」「盆」「香合」「棗」を中心に考察します。著者について
五島美術館学芸員