白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

日本の長い戦後 敗戦の記憶・トラウマはどう語り継がれているか

 

内容紹介

憲法改正、領土問題、歴史認識問題はなぜ、こんなにも軋轢を招くのか。
アメリカで教える気鋭の社会学者が比較文化の視点から、日本の「敗戦の文化」を考察する。
私たちが家族、学校、メディアをとおして触れる戦時の物語は多様だ――
戦場で英雄だった祖父、加害の体験を話さずに逝った父、トラウマを解消できない
被害者たち。それらの記憶は、史実に照らして見直されることなく共存し、
家族内では、調和が最優先される語りが主観的に選び取られる。
高校の歴史教科書・歴史漫画の分析からは、なぜ若い世代が自国に自信をもてないか、
その理由が見えてくる。
そしてメディアは、記憶に政治色をつけながら、それぞれ違う物語を映し出す。
戦後70年を過ぎた今、不透明な過去に光を当て、問題の核心に迫る。

[目次抄]
日本の読者のみなさまへ
第1章 敗戦の傷跡と文化的記憶
第2章 個人史と家族史を修復する記憶
第3章 敗北感の共有とその位置づけ――メディアのなかの英雄、被害者、加害者の物語
第4章 戦争と平和の教育――子供にどう第二次世界大戦を教えるか
第5章 敗戦からの回復とは何か――他国との比較から

出版社からのコメント

-書評紹介-
小菅信子・評「日本経済新聞」2017年9月2日
福間良明・評「東京新聞」2017年9月3日
・「池上彰の大岡山通信」記事で紹介「日本経済新聞」2017年12月4日

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・「リーダーの栞・今年の3冊」池上彰・選「モーニング・サテライト・テレビ東京」2017年12月26日放送

内容(「BOOK」データベースより)

憲法改正、領土問題、歴史認識問題はなぜ、こんなにも軋轢を招くのか。アメリカで教える気鋭の社会学者が比較文化の視点から、日本の「敗戦の文化」を考察する。私たちが家族、学校、メディアをとおして触れる戦時の物語は多様だ―戦場で英雄だった祖父、加害の体験を話さずに逝った父、トラウマを解消できない被害者たち。それらの記憶は、史実に照らして見直されることなく共存し、家族内では、調和が最優先される語りが主観的に選びとられる。高校の歴史教科書・歴史漫画の分析からは、なぜ若い世代が自国に自信をもてないか、その理由が見えてくる。そしてメディアは、記憶に政治色をつけながら、それぞれ違う物語を映し出す。戦後70年を過ぎた今、不透明な過去に光を当て、問題の核心に迫る。

著者について

橋本明子(はしもと・あきこ)
1975年、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス社会学部卒業。1984年、
イェール大学大学院社会学部博士号取得。東京の国連大学本部勤務を経て渡
米。1989年以降、ピッツバーグ大学社会学部で教鞭をとる。著書 The Gift 
of Generations: Japanese and American Perspectives on Aging and the
Social Contract, 1996, 他。

山岡由美(やまおか・ゆみ)
津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。翻訳家。訳書 ゴールドマン『ノモン
ハン 1939』(みすず書房 2013)、カミングス『朝鮮戦争論』(共訳、明石書店 
2014)、ドッジ『イラク戦争は民主主義をもたらしたのか』(みすず書房 2014) 

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

橋本/明子
1952年東京生まれ。幼少期・青年期をロンドン、東京、ハンブルクで過ごす。1975年、ロンドン大学(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)社会学部卒業。東京のソニー本社勤務を経て渡米。1984年、イェール大学大学院社会学部博士号取得。東京の国連大学本部勤務を経てふたたび渡米。1989年以降、ピッツバーグ大学社会学部で教鞭をとる。現在、米国ポートランド州立大学客員教授、イェール大学文化社会学研究所客員研究員を兼任

山岡/由美
津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。出版社勤務を経て翻訳業に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 

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