◎財政難に悩まされた江戸時代の武士たち
江戸時代、大多数の藩は深刻な財政難に悩まされていました。武士たちの給与カットは当たり前。
新田開発を実施して収入を増やそうとしますが、参勤交代や手伝い普請で莫大な出費を強いられ、時には大洪水や干魃が凶作を招き、毎年、借金が増えるばかり。
そこで、諸藩は財政再建をめざして「藩政改革」に取り組みます。その陣頭指揮にあたった人物は、現代風にいえばCFO(最高財務責任者)といえるでしょう。
本書では、「江戸のCFO」たちが守旧派の抵抗に悪戦苦闘しながら、産業を奨励して収入増に努め、経費削減を実現して、経営再建に成功するまでの軌跡を描きます。
彼らの奮闘ぶりからは、現代のビジネスパーソンも学ぶべきリーダーシップやマネジメントの要諦が浮かび上がってくるはずです。
◎経営再建をなし遂げた「江戸のCFO」に学ぶ
「江戸のCFO」として本書に登場するのは、次の5名です。
・恩田木工(松代藩真田家家老)
・上杉鷹山(米沢藩上杉家藩主)
・山田方谷(備中松山藩板倉家家老)
・村田清風(長州藩毛利家家老)
・調所広郷(薩摩藩島津家家老)
それぞれ活躍した時代背景も違えば、藩の規模や地域性も異なるため、当然ながら、藩政改革の進め方やアプローチの方法にも、彼らの個性が反映されています。
しかしながら、彼らに共通しているのは、いずれの人物も藩政改革を貫徹しようとする強固な意志で、不可能にも思える難題を次々とクリアしていく点です。
「なせばなる」という彼らの強いメッセージが、時代を超えて訴えかけてきます。
┣■首長が本当にだらしない現代に於いて、是非ともメディアには大々的に取り上げて比較して欲しい話ですね。そして烙印が押された輩は“斬り捨て御免!”で葬り去ると。(爆) 本書は小池百合子女史に対する当てつけでしょうか?(^o^;)