白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

田園回帰がひらく未来 農山村再生の最前線

 

田園回帰がひらく未来――農山村再生の最前線 (岩波ブックレット)

田園回帰がひらく未来――農山村再生の最前線 (岩波ブックレット)

 

┣■『田園回帰シリーズ』のブックレット版なのですが、本採用されなかった面々という解釈でよろしいのでしょうか?(爆) まだ同シリーズを読み始めたばかりで、内容が重なっている部分があるのかどうかも定かではないのですが、まあ60頁ほどの薄手の本ですので、同テーマの取っ掛かりとしては最適かと存じます。ハイ。

┣■田園・地方へ来て戻ってもらうためには「利」が無ければダメな訳で、その「利」に関して様々な主張が今日までなされてきたわけですが、私が一番肝要だと思うのは、やはり『インフラ・公共料金&施設』です。

┣■周りが自然に囲まれているにも関わらず、「水道料金が高い」自治体は多く存在します。「割り勘」である限り、それらの負担を上回る「利」が備わっていなければなりません。そうした見積もりが甘いまま移住して、数年と保たずに都市部へ帰還する者も結構多いと聞きます。『古家』が無償提供でも『水・ガス・食料・雑貨』が割高だった。まずこの辺のインフラ問題を解決しないとダメなんじゃないかと思うんですよねぇ。ただ呼び集めても、環境が悪けりゃ豹変して暴れますよ、理想郷を夢描きがちな者共は。(爆)

┗■『同シリーズ』の前に『江戸時代近辺からの“古の村落話”シリーズ』もあったんですよねぇ。私はその1冊を所有しておりますが、他が絶版されてましてね。農業系の大学図書館へ行けば閲覧はできるみたいなのですが、貸し出しには対応していないようで・・・ 。歴史にヒントが隠されていると思うので、是非ともこちらのシリーズも復刻して欲しいところです。(願)

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