白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へ(3) 1972年1月18日~26日 「ナイフを刺して追求するぞ」~

 

┣■正直、延々・ダラダラと続く「暴力の描写」にウンザリとしているのは私だけではないと思うのですが、「総括」という名の「リンチの描写」がより具体性を増していき、案外感情移入しちゃった本巻ですかね。さすがにこれほどの残虐行為は無かったけれど、集団で暴行を促す輩っていうのは今も昔も大して変わらないんだなと。自分で黙ってやれないというのかな。変な理屈付けして仲間に引きずり込もうとするんだよね。(苦笑) *集団的心理?*

┣■人数が多くなれば「志」にも大小差が付くわけで、中にはやはり悪用して私欲を満たそうとする輩が存在します。そんな不届き者を心底憎むのが、純粋な考え方を持つ生真面目なタイプ。そしてそーいう輩こそ*プツン*と切れると一番厄介な存在となります。かつての自分が一時そうでしたから・・・ 。ウチは親が善人だったのでSTOP・自制を掛けることができましたが、家庭が荒んでいるとノンストップになりやすいでしょうしね。

┗■人の心の奥底まで追求してしまった「総括」。世間が「共産主義的な考え方」に強い抵抗を示すのは、この時期の騒動がやはり根っこにあるんでしょうね。ヒデーというか、常軌を逸してるもの。「普通が一番」という言葉もこの頃に生まれたのかもしれません。(苦笑)

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