白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

週刊エコノミスト 2016年03月15日号 商社の憂鬱/世界を変える IoT/急増するM&Aの罠 積み上がる「のれん代」の落とし穴

 

週刊エコノミスト 2016年03月15日号 [雑誌]

週刊エコノミスト 2016年03月15日号 [雑誌]

 

┣■特集『商社の憂鬱』は表紙の色合いといい、昨年2015年末頃から連載されていた『商社の深層』をまとめたようなものですが(先週号では掲載されていませんでしたね)、大手5商社の決算が通信簿的に分析されており、なかなか面白いかと。「資源バブル崩壊」が叫ばれる中でも、その優劣が具体的に解説されてます。出だしで躓いてしまった【住友商事】ですが、結構手堅い商いをしていたことがよく分かりました。(笑) 逆に【三井物産】【三菱商事】はババを引いたみたいですね・・・ 「危険な資源プロジェクトMAP&折れ線グラフ」は分かりやすくて良かったです。「食糧」も今は大きく足を引っ張っている。トップに躍り出た【伊藤忠商事】も抱えている案件はかなり危なっかしそうです。「就活生必読」かぁ。確かに商社で勤め上げるのであれば、このくらいの内情・心構えは知っておかないといけないと思います。「商社は日本経済を映す鏡です」?(苦笑)

┣■『問答有用』で “下流老人” という言葉を世に広めたNPO法人【ほっとプラス】代表理事の藤田孝典氏がロングインタビューを受けています。「日本が福祉国家になるために必要なものは?」との問いかけに対する答えは明確で、まさにその通りだと私も思います。高度経済成長はもはや望めず・成熟した状態のままでいかにお金を回していくしか道はないわけで。どーせ、強引な相続税で没収されるのは目に見えているのですからね。まずはその網の目の抜け道を無くし、不正や不公平感がない社会の仕組みを築くことが肝要です。残念ながら今の政治家・官僚にはその発想・強い決意が見られません。もうそのような連中は斬り捨てるしかないのかもしれません・・・ 。 

下流老人 一億総老後崩壊の衝撃 (朝日新書)

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現代思想  2016年2月号 特集=老後崩壊 -下流老人・老老格差・孤独死・・・

現代思想 2016年2月号 特集=老後崩壊 -下流老人・老老格差・孤独死・・・

 

 ┣■海外情報では「【MLB】の人気凋落ぶり」と「南アフリカエルニーニョ現象で農業経営に追い打ち」が目を惹きました。【NHK】はまた500億円とかフザけた【MLB】放映権を支払っているのでしょうか?(苦) また【南アフリカ】はちょっときな臭そうな雰囲気がプンプンしてきます。黒人社会体制がまさに正念場を迎えているような気がしますね。

┣■エコノミストリポート『急増するM&Aの罠 米国&国際財務報告基準の採用企業 海上がる「のれん代」の落とし穴』はかなり興味深く読ませて頂きました。【会社四季報】に「のれん代」=将来の稼ぐ力(M&Aした企業など)って明記されてましたっけ ?? 新基準に調整後の「自己資本比率」が掲載されているのですが、大丈夫かな?孫さん。日本のメディアから姿を消して久しいですが、千昌夫しちゃうかな ?? (苦笑)

┗■第二特集『世界を変えるIoT』は、ザックリとその世界観を説明してくれています。10頁ほどですので、まだよく分からない人にはちょうどいい分量ですね。けれど私はこの『アイ・オー・ティー』って懐疑的に見ています。ネット三昧な自分が言うのも可笑しな話ですが、これって電力必須の上で成り立っているんですよね。近年だけでも大震災をあれほど経験した日本で浸透するのか疑問ですね。『電力自由化』にしても電気が止まった時のことも頭にあって『ガス』経由の新電力に切り換えている人が多いことが既に表われているようですし。【ドイツ】の『インダストリー4.0』も日本で言えば既に行われている『オートメーション化』『トヨタ方式』みたいなものだし。【ドイツ】が難民を多く受け入れた背景は深刻な労働不足があっての話らしいし(既に人口の2割が外国人)。【日本】の場合は国際結婚で混血策なのかもしれませんけどね。日本お得意のHな政策?(笑)

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