白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

季刊地域 No.21 2015年05月号 草刈りを担うのは誰だ/廃校にさせてたまるか

 

目次 21号特集 草刈りを担うのは誰だ | 季刊地域|農文協

┣■今現在、日本の地方の『草刈り』を担っているのは地元の高齢者(主にお婆さん)と大学生などによるボランティアのようです。『草刈りアート』などと称したイベントも開催されているようですが、根本的解決策とは言えませんよね。

┣■そこで登場するのが『草刈り動物』。ヤギとヒツジに関して具体的な草刈り能力の違いなどが紹介されています。牛や豚なども。実際に無人島で繁殖したヤギを捕獲して連れてきて草刈り(食べさせる)をさせることで、イノシシなどによる農作物への被害が激減したそうです。これはナイスアイデアだと思います。まずは木々の間引きを行い、荒れた草を草食動物に食べて貰う。飼育された草食動物が増えてきたら「食する」という昔のサイクルを見直すべきだと思います。山肌の災害対策にも繋がりますし、これで雇用も増えるでしょう。予算とはそういった将来を見越して割り振られるべきですが、残念ながら今は都会のコンクリートジャングルで暮らす生活困窮者に多くが割り当てられているのが実情です。「適材適所」の考えから国が人を積極的に動かさなければならないのだと私は思います。

┣■『バイオマス発電所』に関してもマップなどが掲載されて触れられています。最近では原料の奪い合いが起きていると問題視されておりますが、統括的な戦略の見直しを地方自治体の垣根を越えて国が先導すべきだと強く私なら考えますね。

┗■『廃校にさせてたまるか』では「学校存続の手引き」などその具体策が提示されています。都会では活用されない【自治会】の存続が危ぶまれておりますが、田舎でのこうした廃校問題は地域のコミュニケーションを完全に閉ざすものだとして大きく問題視されてますね。生徒が数人しかいない小学校での運動会は町村挙げて参加したものにしている地域が多いようです。簡単にスクールバスなどの活用で統廃合を進めてしまっておりますが、今一度、地元住民の意見を取り入れながら、地域のコミュニケーションの場として模索するべきなのではないでしょうか?

f:id:jnsk_jojo:20160124092739j:plain