白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

僕だけがいない街 7巻 #36 2005.05~

 ※紙媒体と電子書籍Kindle版があります。ご購入される際には十分ご注意下さい。

┣■2015年時点での最新刊です。犯人を明かしてから過去のコマ割りシーンが回想録としてペタペタと貼られて「結構楽してるな」とも思いましたが、『ミステリー・リバイバル・再上映』作品でもあるので説明上、仕方がありませんね。(笑) 心地良くなるくらいこれまでの話が繋がっていきます。

┣■【刑事コロンボ】は最初から犯人を教えて追い詰めていくシーンが。また【八つ墓村】ではラストで真犯人が判り・狂気に満ちて追い掛けられるシーンが印象的ですが、本作品はそのほぼ中間といったところでしょうか? やはりどの作品でも真犯人って現場近くに居る・寄って来ますよね・・・ 

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┣■本作品はこれから社会に飛び立つ若者に知っておいて欲しい「心構え」というものが確かにあります。それが判ればとても良い作品だと言えます。ただし受け止め方次第ではその訴えをスルーされる危険性があると私は読んでいて強く感じました。この作品に携わる人達は『性善説』を信じている方々のようです。しかし残念ながらこの世の中には『性悪説』を前提にしないといけない輩が存在するのも確かです。

┗■私の経験上性善説』が通用しない輩に通用するのは「力関係」です。自分が不利・やられると思う相手には奴らは手を出そうとはしません。「目には目を」「殺気には殺気を」なのだと心がかなり荒んでいた時代に私は学びました。捨て身になれる人間は強いことを奴ら自身よく知っているのだと思います。*フゥ* 少し嫌なことを思い出してしまいました。駄文*失礼*

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