白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

全国のあいつぐ差別事件 2015年度版

 

全国のあいつぐ差別事件 2015年度版

全国のあいつぐ差別事件 2015年度版

  • 作者: 部落解放人権政策確立要求中央実行委員会
  • 出版社/メーカー: 部落解放人権政策確立要求中央実行委員会
  • 発売日: 2015/11/20
  • メディア: 単行本
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┣■冊子タイプなのですが、この『差別事件白書』とも言えるものが毎年のように出版されていることを存じませんでした。雑誌やムック本くらいでしか昔は見掛けない話でしたが、今は『ヘイトスピーチ』を枕詞に、表立って発言している場面が本当に増えています・・・ 。

┣■他書の書評でも書いたのですが、私は幸運にもこうした差別が起っている現場とは程遠い地域で暮らしていました。ただ差別用語と言われるものをよく知らずに実際使っていましたね。知らずに誌面に掲載されちゃったことも・・・ 。そのくらい無知でした。

┣■本書はその年度(昨年末~出版前まで)に起こった差別事件を、実際に掲載されたメディア紙面を掲載するなどしてまとめられたものです。積み重ねていく事自体が悲しいわけですが、改善されたのか、それとも悪くなっているのかを判断する目安にはなります。

┗■今週の朝のNews番組でヘイトスピーチ』関連本を激しく批判していた場面を見ました。確かに「差別」はいけないことです。しかしなぜ、そのような行動を起こすのかも紹介しないと、データ分析思考型の私としては判別できないというのが正直な思いです。当人に対しての非難なのか、過去の人・一族という括りでの非難なのか。犬と同じで吠えるのにも理由があるはずです。そういう意味では本書に対抗するような資料本・白書もあるのでしょうか? 私個人的には「個」として解決したいところです。

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