┣■日本人の海外での苦労話の中で、時折、降って湧いたように現れるのがこの『日本人の移民・植民』。義務教育の教科書ではトンとお目にかかれない話です。あっても数行でしょう。今や世界中から『難民鎖国国家』と揶揄される日本ですが、その背景にはこうした『移民政策』での苦い経験があったから? そのように思わず裏読みしてしまいました。。。
┣■「北海道」「ハワイ」「南樺太」「朝鮮」「台湾」「南北アメリカ」の移民について書かれています。「沖縄」に関しては大戦後のことについてですね。どうせならば薩摩藩によって牛耳られていた時代から、または大和民族による日本列島分布から描いて見せて欲しかった。それくらい深い・貴重な資料となっています。
┣■「国家としての約束事でも他国は守ってくれない」。そんな苦い思いが日本の官僚にはきっと存在するのだと思います。ならば逆手にとって堂々と『鎖国政策』を採り、約束を反故にする国に対して文句を言ってやればいい。何ら忠告もせずに黙っているのは相手にとっても良くない話だと、幼い頃に学校などで教え込まれた覚えがありますけど?
┗■戦後70年の節目として過去を語る先達者が増えてきました。日系人による苦労話も度々目にしますが、一度、国として正式な見解を記した書物を読んでみたいものです。政策を立案したのだから、結果報告は付きものでしょう。違いますか?