白狸の考現家 +図書

40手前で「読書」に目覚めた遅口です。知が凝縮された「宝物」。気付くのが遅すぎました・・・

週刊エコノミスト 2015年 9/22 号 世界がおびえる 中国と利上げ/トルコの内憂外患

 

エコノミスト 2015年 9/22 号 [雑誌]

エコノミスト 2015年 9/22 号 [雑誌]

 

┣■相次ぐ自然災害/人災(『安保法制』)で、少し忘れかけていた国際情勢を思い出すにはちょうどいい恰好とでも言うべきか、今後“痒くなる”べき処が巧く網羅されている。論文基調の誌面ゆえ、意見が統一されていないが、そこがまたリアルで心地よい。容易に分かれば『株価』もあんなに乱高下はしない。(苦笑)

┣■「爆買い」もすれば「爆売り」もしている超大国【中国】。イラストで一目で分かりやすく掲載されている。先日TV番組討論の中で宋さんが「実際の中国経済の伸びはそんなものじゃない。もっとある」的な発言をしていたのが強く印象に残っているが、世界の“大動脈”になった【中国】の今後の動向にやはり目が離せない。内情から市場経済に及ぼす近隣諸国・新興国への影響など、その分野の専門家が率直な意見を述べていて非常に興味深い。『中国経済の統計・指標』など分かりやすく解説されており、これは必見・良いと感じた。

┣■そしてタイトルに国名は挙げていないが『利上げ=【米国】』問題。特集の第二部として語られているが、各リスクが実に分かりやすく指摘されている。勉強になる。一般庶民としてはやはり『コモディティー』国際商品への影響が気になりますね。

┣■定番の海外小記事も秀悦。見聞が広がった。そして【トルコ】リポート。今月2015年10月号『ジェトロセンサー』、また先日【NHK・ここまでわかった!世界のいま】でも大きく取り上げられていたが、内政・外交ともに混迷し続ける親日国。なんとか力になれないものかと思わず考えてしまう。“要衝の地”というのは有利であるがゆえに難しい舵取りが求められていることがよく分かる。今の日本の政治家などには勤まるまい。(苦)

┗■『福島後の未来をつくる』という連載ものがあるのだが、「核のゴミ処理のための統合型高速炉」の選択が提言されていた。実質稼働していない高速炉『もんじゅ』はどう説明するのだろうか? 廃棄物が10万年から3百年に大幅に短縮されると豪語?しているが、「電源喪失」以前に「地殻変動・大地震による倒壊」が起こった際の問題が何ら解消されていない。ネズミ一匹が配線をかじっただけで大騒ぎするのに・・・ 。科学者の意見は尊重すべきだが、事故時のことを考えると、この案は廃案すべきだと私個人的には強く思う。

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