┣■タイトルにある「司馬遼太郎が語る」のは最初の90頁に満たず、【中央公論社】元編集長の粕谷一希氏とのやり取りだけなのだが、これだけでも面白い! 見事にハマって、後に勢いから『粕谷一希随想集・全三巻』を発売と同時に買い揃えたくらいだ。(笑)
┣■司馬遼太郎は終戦直後、古本屋で山積みにされていた『中央公論』『改造』を二束三文で買えるという幸運・運命に巡り会えたという。22歳の時に「自分が生まれて経てきた時代」を知ろうと思った。まだ子供だと思ったから。「自分は四十前にして、ようやく“書物の偉大さ”を知ったのですが、まだ間に合いますでしょうか?」 誌面でのお二方のやり取りを読んで、そう自分も問いたくなってしまった。
┣■明治・大正・昭和の名論文がズッシリと掲載されている。著者の解説が付いており、名前を存じ上げなくてもまずは読める。(苦笑)
┣■そっか、昭和60年に【NHK】スペシャル番組の単行本化したものなのか。ということは映像も残っているんだ。読むと共にやはり見たくなりますね。オンデマンド対応の番組に入っているだろうか?
┗■日本人の心を惹きつけて止まない【司馬遼太郎】、そしてその周辺にたむろう・負けじと魅力溢れる人々。あぁ、このまま読書の世界に浸りたくなってしまった。